背骨のお話

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ご無沙汰しております
皆様はお元気でいらっしゃいますか?

私は、ついに、
複数の大学院の中から、
念願の理学療法のドクタープログラムを
始める学校を選び、
夏には、違う州へ引っ越しすることが
決まりました

新しい生活に、
期待を膨らませながらも、
今はこのクリニックで、
できる限り知識や経験を
培おうと思います


さて、今日は、
バレエで美しいポーズや、
しなやかな動きをするのに、
とても重要で、
前々からずっと書こうと思っていた内容、
背骨について考えてみましょう

脊柱



背骨(脊柱)は、
椎骨という骨が、
積み木のように積み重なって
できています

頭蓋骨の下から、
頸椎が7つ(Cervical Spine: C1-C7)
胸椎が12つ (Thoracic Spine: T1-12)
腰椎が5つ (Lumbar Spine: L1-L5)、
そして、仙骨 (Sacrum)、
尾骨(Coccyx)
と続いています。

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背骨を横からうつした写真をみると、
自然にカーブがついていることが
わかりますね

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偏ったトレーニングや、
無理な踊り方をしていると、
この自然のカーブが失われたり、
過度にカーブがついたりして、
様々な支障がでてきます


椎骨



IMG_4048.jpg

背骨(脊柱)は、
椎骨と呼ばれる骨が、
ブロックに積み重なって
できています

(ちなみに、上の写真は、
ウルグアイの市場で見つけた、
クジラの椎骨です

この椎骨の形状から、
背骨のどの部分で、
どういった動きが得意なのかを
分析することができます


まずは、
背骨の中でも、
特別な形状を持つ、
C1(第一頸椎)と
C2(第二頸椎)のお話

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C1はAtlas、
C2はAxisと呼ばれるのですが、
それには理由があります

C1は、リング状の形をしていて、
重い頭蓋骨を支えています
(Atlasという名前は、
ギリシャ神話に登場する、
天空を支えたAtlasが
由来です。)

そして、C2は、
真ん中に突起があり、
C1の真ん中に
その突起が入ることによって、
回転軸となり、
頭を回旋する
(「イヤイヤ」と首を横に振る動き)
のを助ける構造になっています
(C2の別名Axisは、
「軸」という意味です。)


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次に、
T2(第二胸椎)から
L5(第五腰椎)までは、
多少、形は違っても、
よく似た形をしています

背骨の各部位の機能を
お話する上では、
次の3つの構造が重要です

椎体(Body)
棘突起(Spinous Process)
横突起(Transverse Process)


spinous-process-5.jpg


椎体が積み木のように重なり、
横から左右に横突起が出ていて、
後ろ(背中)には棘突起がでています

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さて、今度は、
椎骨の特徴を、
脊柱の各部位に分けて、
見ていきましょう


●頸椎


まずは頸椎
横からの図に注目すると、
後ろにでっぱっている棘突起が、
ほぼ垂直に出ていることがわかります
(青色矢印)

IMG_4043 - Copy (2).jpg

この形状から、
首を左右に回旋させる
(「イヤイヤ」と首を横にふる動き)のが
得意だと予想できるでしょう。
また、首を上下に動かす
(「ウンウン」と縦にうなずく動き)
妨げにもあまりなりませんし、
また、首を左右にかしげることもできます


●胸椎


第7頸椎の次からは、
12個の胸椎が並んでいます
先ほどの頸椎と胸椎の棘突起を
比べてみて下さい。
胸椎は、魔女の鼻のように、
少し下向きに出ていることに
気づきましたか?
(緑色矢印)

IMG_4043 - Copy (3).jpg

そのため、
頸椎に比べると、
胸椎は前後の動きが制限されます

しかも、第1から10胸椎までは、
横突起が肋骨へとつながるため、
前後の動きがさらに制限されます
(緑色)

特に、第4から7胸椎の高さには、
肩甲骨もついていますので、
もっと動きが制限されます
(紫色)

よって、胸椎の得意な動きは、
左右の横に曲げることと、
回旋することとなります

かといって、
全く動かないわけではないので、
動きにくい胸椎を
正しいトレーニングで、
柔軟に動きやすくすることによって、
表現の幅が広がります


しかし、胸椎の中にも、
比較的に動きやすい部位もあります

まず、第1から3胸椎は、
他の胸椎に比べ、
棘突起が水平にでていて、
しかも、肩甲骨よりも
上の位置にあるので、
比較的、前後の動きも、
出やすいです

次に、第11と12胸椎(濃い緑色)は、
肋骨はついていても、
かごのように融合している
第1から10の肋骨と違って、
離れているので、
動きやすいです

IMG_4043 - Copy (3).jpg

さらに、写真を見てもわかるように、
第11と12胸椎の棘突起は、
他の胸椎と比べ、
極端に短いので、
前後左右、回旋と、
大きく動くことができます

●腰椎


7個の頸椎、12個の胸椎に
続くのが、5個の腰椎です

腰椎は、回旋はあまりしませんが、
棘突起が短いため、
前後に曲げるのは得意です

Lumbar_vertebrae_animation4.gif


最後に


今回の内容は、
V.グリーグ 著、上野房子 訳の
「インサイド・バレエテクニック—正しいレッスンとテクニックの向上」

という本を元に書きました。

勉強になる、尚且つ、
踊りや教えにすぐに実践できる内容が
盛りだくさんの本で、
とてもオススメです

解剖学の法則と人体力学を、
わかりやすい言葉で、
バレエの動きと共に解説しているので、
解剖学初心者さんでも、
比較的読みやすい本だと思いますので、
皆様も是非読んでみて下さいね


【チャコット 公式(chacott)】【書籍】インサイド・バレエテクニック—正しいレッスンとテクニックの向上




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