筋トレ ≠ 筋力UP!? ー筋出力についてー


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「あたなは、筋力が弱いから、
お家でしっかり筋トレしなさい!」


先生から言われたことはありませんか?


私は、子供のころは、
胴体が安定しなくて、
こんにゃくのように、
くにゃくにゃする子だったので、
よく先生から、
腹筋をするように
言われていました


しかし、
クランチを
(三角座りしてする腹筋)
いくらしても、
胴体のくにゃくにゃは、
全く治りませんでした


今だから、
胴体を安定させるには、
インナーマッスルや、
コアが重要だという考えが、
普及していますが、
私が子供のころは、
そんなことは全くしらずに、
毎日クランチ100回すれば
ボディーがしっかりするんだ
と思っていました


同様に、ジャンプが跳べないなら、
脚力をつければいいということで、
レッグプレスをたくさんしたところで、
必ずしも、跳べるようにはなりませんよね?


筋トレをするにも、
実際にバレエの動きで
使う筋肉を、
より、その動きで使えるように
トレーニングをするという、
「specificity」が重要だと、
過去の記事で、
何度かお話しましたが、
今回は、さらに、
話を掘り下げて、
筋肉の出力
しようと思います


筋力の定義


googleで検索すると、
「筋肉を働かせて出す力」
と出てきます


ひとことに、
筋力を高めよう
といっても、
筋肉の出力には、
様々な要因があるので、
筋トレをして、
バレエで使う筋肉を
強化・肥大させても、
出力のさせ方に問題があっては、
使いこなせないのです


ボディービルダーの筋肉がその例です。
彼らの筋肉は、
見せるための筋肉であって、
動くための筋肉ではないので、
大きな筋肉を持っている、
ボディービルダーは、
誰よりも、
たくさん跳べるのか、
重いおもりを持ち上げることができるのか、
速く走れるのか、
というと、
そうではないと、
簡単に想像がつきますよね


では、実際、
どのような要素が、
筋肉の出力にかかわっているかを
お話しましょう


神経の伝達


1) Rate-coding


-the frequency of stimulation
-as the frequency increases the force increases

神経の伝達は、
電気信号や、
化学物質によって、
行われるのですが、
その信号が、頻繁に、
送られれば送られるほど、
筋肉の出す力は大きくなります


2) Recruitment


-you can vary the number of motor units recruited
-this is a conscious learned response that becomes unconscious

神経の電気信号は、
ニューロンという神経細胞を通って、
筋肉細胞に伝達されるのですが、
筋肉の場所や種類によって、
1つのニューロンにつき、
アクティベイトできる、
筋肉繊維の数が、
違うのです

例えば、
大きな筋肉で、
そんなに繊細な動きをしなくてもいい、
大腿四頭筋は、
1つのニューロンで、
数百本の筋肉繊維を
アクティベイトさせることが
できますが、
眼球を動かす筋肉などは、
とても繊細な動きをするので、
1つのニューロンで、
10本ぐらいの筋肉繊維しか、
アクティベイトできないと
言われています


もう少しわかりやすく言うと、
教室の天井に並んでいる蛍光灯を
思い出してみて下さい

全部の蛍光灯をつけるのに、
一つのスイッチしかないのか、
それとも、複数のスイッチがあって、
一列ずつ、付けたりけしたりできるのか。

たくさんスイッチがあった方が、
教室の半分だけ電気をつけたりと、
コントロールができますよね


そして、
どれだけの、筋肉繊維を
一度にアクティベイトさせるか
というのは、
意識的にトレーニングをすると、
変えることができ、
次第には、
無意識でできるようになります


バレエを始めたての頃は、
つま先を伸ばすということを習い、
そして、床を離れると、
必ずつま先は伸ばさなければいけないと
訓練され、気が付けば、
つま先が床をはなれると、
勝手につま先が伸びるように
なりますよね


力学的(メカニカル)要素


1) Length-tension Relationship


筋肉は、
ミルフィーユのように、
重なり合った筋肉繊維が、
スライドしあって、
収縮します

そして、その重なり合っている部分が、
多すぎても、少なすぎても、
筋肉の出せる力は減ってしまいます


例えば、
肘関節を思い浮かべて下さい。
手に重いダンベルを持っていて、
Biceps Curlをするとしましょう


完全に伸ばした状態から、
肘を曲げて、
ダンベルを持ち上げようとしても、
なかなか持ち上がらないし、
逆に、肘が、
最大値近くに曲がった状態からでは、
もうこれ以上、
肘を曲げることは不可能でしょう。

しかし、肘を90度ぐらい曲げた
状態から始めると、
比較的楽に、
持ち上げられるのでは
ないでしょうか。



2) Force-velocity Relationship


ひとことで言うと、
筋肉の出せる力と、
動きの速さは、
反比例しています

ということは、
動きが全くない、
Isometricの状態が、
(例:壁をMaxの力で押すなど)
筋肉の力を最大限に
出力することができます


逆に、
瞬発力のような、
短い時間で、
大きな力を出す
というのは、
この関係に反したことを
しなければならないので、
それを行うテクニックを身に着ける
トレーニングが
必要になりますよね
(例:Plyometrics など)


3) Elasticity-force Relationship


腱や靭帯というのは、
筋肉より硬く、
バネのように働くので、
たくさん引き延ばされれば
引き延ばされるほど、
大きな力で、
元に戻ろうとします

しかし、
一定の力以上を
加えてしまうと、
バネは伸びきってしまい、
元の状態に
戻らなくなりますよね。
それが、ケガの状態です


4) Cross-sectional Area Design


筋肉の断面図を比べると、
断面部の面積が
大きければ大きいほど、
筋肉の出せる力は
大きくなります

太ももの大腿四頭筋と、
腕の力こぶの
上腕二頭筋を比べると、
明らかに、
太ももの筋肉のほうが、
大きいですよね。

すなわち、
太ももの筋肉のほうが、
大きな力を出せる
ということです


筋肉の性質


1) Fiber Architecture


筋肉の形というのは、
様々です。
どのような筋肉が、
関節にどのような向きで、
くっついているかによって、
力の大きさが変わります


2) Spatial Recruitment


筋肉の種類の記事で
お話したように、
筋肉のには、
大きく分けて、
Type I とType II
があります

(筋肉繊維の種類 
-外側のゴツゴツした筋肉と内側のスラッとした筋肉ー
http://healthydancers.info/article/451588761.html )


比較的小さくて、
奥の方にある筋肉、
Type Iから順番に
アクティベイトされ、
それでも足りなければ、
Type IIもアクティベイトされ、
最大の力が出力されます




今回は、
自分の復習目的も兼ねて、
授業で習った内容を
ノートを元に、
書いた記事なので、
細かい内容に
なってしまいましたが、
少しでも、
皆様のお役に立てていると
幸いです



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