疲れとACL(前十字靭帯)損傷の関係


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今日も引き続き、

"What Is Known About the Effect of Fatigue on Injury Occurrence Among Dancers?"
by Marijeanne Liederbach, Ph.D., P.T., A.T.C., C.S.C.S., Leigh Schanfein, M.S., and Ian J. Kremenic, M.Eng

の論文を参考にお話しします


ACL損傷も、例外ではなく、筋肉が疲労状態の時に起こりやすいということが、
最近の様々な研究で明らかになってきました。

ここに紹介されているある論文には、
過去にACL損傷を経験したことがないダンサーの場合、物理的な要因に関係なく、
1日の終わりか、シーズン終わりに起こることが多いと書かれています

さらに、コンテンポラリーダンサーより、ジャンプの多いクラッシックバレエダンサーの方が、
ACL損傷を引き起こしやすいとも書かれています


また、バランス感覚を養うと、下肢の怪我の予防になるという研究結果もでています💡

ACL損傷をしていないダンサーと、ACLを再建したダンサーでは、
疲れていない状態で、片足でバランスをしたとき、
目を閉じても、開けていても、
両グループに違いはなかったのに、
疲労状態で、目を閉じて片足バランスをするテストでは、
両グループとも、疲れていない状態に比べて結果が悪く、
その上、ACLを再建したダンサーは、さらに悪いという結果になったそうです。


片足バランスの強化は、うちのクリニックでは、次のようなエクササイズをしています
まずは、普通の床で、パラレルでの片足バランスを、
目を開けた状態と目を閉じた状態で行います。
30秒から1分を、それぞれ2-3回ずつ。それが簡単になってきたら、
自分が疲れるまでバランスし続けるのを2ー3回。

そのとき、膝をロックしてしまわないように、少しだけ曲げて、
つま先、膝、腰骨の位置が一直線上にあることを確認して下さい。

土踏まずがしっかり保たれていること、足の指がカールしていないことも確認して下さい。
(以前にご紹介した、ショートアーチの応用編ですねその記事はこちら
http://healthydancers.info/article/451588451.html?1500215110 )

さらに、「クラム」のエクササイズで、アクティベイトさせた、お尻の筋肉が働いているかも、
確認して下さい。
(「クラム」の記事はコチラ http://healthydancers.info/article/451695888.html )




次に難易度を上がるなら、こういったパッドの上で行います


(画像をクリックすると、商品の詳細が表示されます)



そして、その次は、このようなクッションの上で


(画像をクリックすると、商品の詳細が表示されます)



バレエダンサーの方は、パラレルの片足バランスに加えて、
ターンアウトでの片足バランスも練習するといいですね
その時も、パラレルと同様、膝や足首だけでねじってターンアウトせず、
上記に書いた注意を守って行ってくださいね。


私は、今ボスから出されているリハビリメニューで、
2つ目のクッションを使って、その上で、バランスやフォンデュ、
デベロッペ、パンシェ、ロンデドゥジャンブアンレールなどの動きを練習しています


こういう地味な感覚のトレーニングが、
疲れた時の怪我の予防につながるのかもしれませんね



ついでに、もっともっと難易度をあげたバランスのトレーニングをするなら、
バランスドーム (BOSUとも呼ばれます) を使ってみて下さい


(画像をクリックすると、商品の詳細が表示されます)



皆さんは、この上でルルベでバランスしたり、Y字バランスしたり、
超人的な動画を見たことがありますか?

https://www.youtube.com/watch?v=NYAI2SBoxz4

https://www.youtube.com/watch?v=c1UJGcnCjYE



私も、試してみましたが・・・まったくできません
このドームの上で、片足で立つことすら難しいです



まずは、先ほど紹介した、地味トレをマスターして、
私も、いつかはスゴ技を習得しようと思います


ちなみに、このドーム、ランジ(lunge)、腹筋、腕立て伏せ、スクワットから、
片足バランスやルルベの練習まで、色々な使い方ができてお勧めです。
普通、平らな床の上でするエクササイズを、あえて、不安定なものの上ですることで、
エクササイズの難易度が上がります。
私のリハビリでも、何種類ものエクササイズに使用しています
ユーチューブなどにも、様々な使い方が紹介されていますので、
いつものトレーニングに追加してみてはいかがですか?


Citation:
Liederbach, M., Schanfein, L., & Kremenic, I. J. (2013). What Is Known About the Effect of Fatigue on Injury Occurrence Among Dancers? Journal of Dance Medicine & Science, 17(3), 101-108. doi:10.12678/1089-313x.17.3.101



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