疲れって何?


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皆さん、週末はいかがお過ごしですか?
私は、金曜日に職場のみんなで、ボスのお家へお邪魔して、
楽しい時間を過ごしました
そして、土曜日は、月曜日のテスト勉強をしながら、合間を見て、
ブログを更新しています



今日は、前回予告しましたように、筋疲労のお話をしましょう。
最近読んだ、興味深い論文がコチラ

"What Is Known About the Effect of Fatigue on Injury Occurrence Among Dancers?"
by Marijeanne Liederbach, Ph.D., P.T., A.T.C., C.S.C.S., Leigh Schanfein, M.S., and Ian J. Kremenic, M.Eng


これは、original research (原著論文:著者が実際に実験を行ったタイプの論文)ではなく、
review article (総説:元々存在している、他者が行った実験結果の論文を比べ、
そこから結論を導き出すというタイプの論文)で、ダンサーに役に立つ情報がたくさん
載っていましたので、しばらくは、この論文を軸に、色々ブログでお話しようと思います
(2013年に発行されたもので、最新の情報が載っているとは限りませんが。)



この総説でも触れらていることですが、あらゆるスポーツやダンスの研究論文が、
怪我をする確立が高くなるのは、筋肉が疲労状態にある時だと述べています




そこで、今日は、初めの一歩!

筋肉の「疲労」や「疲れ」っていったい何!?

皆さんは、お答えできますか?




この文献で述べられている定義は、

""an acute impairment of exercise performance that includes both an increase in the perceived effort necessary to exert a desired force or power output and the eventual inability to produce that force or power output"



一言でいうと、急激に運動能力が減損してしまうこと。

そして、それには、

①自分が思い描いている力やパワーを出すのに、それ以上の労力を必要とすること
②最終的にその力やパワーが出せなくなること

の両方を含みますというような感じの文章。


(私は、プロっぽい翻訳が苦手なので、ご了承下さい。)



例えば、ダンベルを持って、アームカールをしているとします。
初めの数回は、平気でできるのに、10回を越してくると、
「うぅううううー」と、ちょっと初めより頑張らないと上げれなくなったり(①の状態)、
20回手前で、「あぁー。もうだめだー。腕に力が入らない。」となったり(②の状態)しませんか?


それが筋疲労です


要するに、自分が思い描いている力やパワーの出力と、実際に出ている力やパワーの出力に、
「ずれ」がある状態ですね


ちなみに、力(force)とパワー(power)、両者とも、似たようなイメージですが、
厳密にいうと、大きな違いがあります。
力は、単に力の大きさを表すのに対し、
パワーは、ある一定の時間に発生する力の大きさを意味しています。


そして、筋疲労には大きく分けて、2種類あると述べられています。
それは、peripheral muscle fatigue(末梢筋疲労)と、
central muscle fatigue(中枢筋疲労)です


末梢筋疲労というのは、踊っている間や運動をしている間に、
筋肉が何度も収縮することによって、次第に、
自分が思っているだけの力やパワーが出せなくなることをいいます。
先ほどのアームカールの例がこのタイプの筋疲労です。 
局所的な末梢神経と筋肉機能の問題です。


そして、中枢筋疲労とは、自分に意欲があるにもかかわらず、
筋肉系(muscular system)に抑制がかかることを言います。
これには、認知機能や感情の要因も含まれます。

オーバーワークシンドロームがこの部類に入ります。
本番前に、激しいリハーサルを毎日していて、思うように休みが取れないと、
別に怪我をしたわけでも、どこか痛いわけでもないのに、
ある日突然、調子が狂ったり、思うように踊れない時ってありますよね?

このように、日々の疲労が積み重なって、
慢性的なものになることをオーバーワークシンドロームと呼びます。
これは、気分障害や全身の倦怠感、睡眠障害、食欲不振、体重の減少、
集中力の欠如などを伴う場合もあります。


さらに、脳から筋肉に、どのように指令を送っているかというのを、
とーっても簡単に説明すると、
脳(中枢神経)→脊髄(中枢神経)→末梢神経→筋肉 というような感じです。


ですので、脳から末梢神経に指令が行くどこかで、問題があると中枢筋疲労と呼び、
末梢神経から筋肉に行く間に問題があると、末梢筋疲労と呼ばれるとも言えます💡


日本人のダンサーは、真面目な方が多いと思いますので、
練習のしすぎには特に注意してほしいと思います

コンクール前に、毎日沢山練習をして、ある日突然調子が上がらなくなった際は、
間に、軽めの練習の日を設けることをお勧めします

もちろん、筋疲労の回復には、しっかりと栄養のある食事をすることも大切です



ちなみに、この文献では、
1日5時間以下踊っているダンサーと、5時間以上踊っているダンサーでは、
後者のほうが、圧倒的に疲労骨折をする確率が高いと書かれています。


さらに、644人のダンサーたちに2年間通して行われた、
怪我についてのアンケートでは、500件の怪我のレポートのうち、
79%が、夜に怪我をしたと報告されています。
また、怪我をしたダンサーの79%は、新しい振り付けを習っているときではなく、
知っているレパートリーを踊っている最中に怪我をしたと書かれています。


ユースアメリカグランプリなどでもクラスを教えている、私の知り合いの先生は、
いつも生徒達にこう言います。

"You do not have to work hard. Just work smart."

まさに、理にかなっているアドバイスですね
無意味に頑張るよりは、賢く練習しなさいと。



Citation:
Liederbach, M., Schanfein, L., & Kremenic, I. J. (2013). What Is Known About the Effect of Fatigue on Injury Occurrence Among Dancers? Journal of Dance Medicine & Science, 17(3), 101-108. doi:10.12678/1089-313x.17.3.101



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